エステティシャンが知っておくべきお客様がホームケアを始めたくなる関わり方
2025年05月21日 17:00
エステティシャン、セラピストをお仕事にしているみなさまへ。
今日もお客様へのセラピー、お疲れ様です。
多くのエステティシャンから普段のサロンワークの課題を伺っていると1つ共通したことがあります。
お客様に化粧品を勧めにくい。ホームケアをしていただいた方が良いことはわかっているけど、強くお勧めできない。
という課題です。あなたはいかがですか?
今回は同じような課題をお持ちのエステティシャンのために解決方法をご紹介します。
かつて私もあなたと同じようにサロンで取り扱いの化粧品をご紹介することに抵抗感がありました。
今ではインターネットで自由に化粧品が選べる時代です。そんな中でも通用する課題解決方法はたった1つしかありません。ぜひ、最後までお読みいただき、日々のサロンワークに活かしてください。
1. 知識を身につける
商品提案の第一歩は、あなた自身が確かな知識を持つことです。
まず、皮膚の基礎的なしくみや役割を深く理解しましょう。エステサロンに訪れるお客様の肌を知ることが重要です。つぎに取り扱い化粧品の成分や効果を徹底的に理解しましょう。成分ごとの働き、どのような肌質や肌悩みに効果的なのか、使用方法や注意点まで、細部にわたって把握することが大切です。前後写真でのケーススタディはもっとも重要です。
また、競合他社の類似商品との違いも知っておくと良いでしょう。ただ、ここで「なぜサロンの商品が優れているのか」を説明するための準備よりも、「なぜ、この商品を自分が選んだのか?」を説明する準備をしましょう。ここは同じように見えて、全く異なることです。
さらに、肌の構造や生理学的な知識を深めることで、より説得力のある提案ができます。
例えば、「なぜホームケアが必要なのか」「サロンでの施術だけでは不十分な理由」などを科学的に説明できれば、お客様の納得度も自然に高まりますよね。継続的な学習は欠かせません。
定期勉強会や木曜クラスに積極的に参加し、最新の美容情報をアップデートしましょう。自分自身で商品を使用し、その効果を実感することも重要です。
自信と知識があれば、「売り込んでいる」という意識から「お客様の肌のために最適な提案をしている」という意識に自然と変わっていきます。
2. お客様に気づかせる質問をする
知識を身につけたら、次はお客様自身に「気づき」を与える質問力を磨きましょう。
カウンセリングの際には、単に「お肌の悩みは何ですか?」と聞くのではなく、より深い質問を心がけましょう。
例えば:
「朝起きた時と夕方では、お肌の状態にどのような変化を感じますか?」
「現在お使いの化粧品で、効果を実感できている部分と物足りない部分は何ですか?」
「季節の変わり目には、お肌にどのような変化が現れますか?」
こうした質問により、お客様自身が気づいていなかった肌の状態や習慣の問題点が浮き彫りになります。
また、施術中の肌の反応や触感について、具体的に伝えることも効果的です。
「今、Tゾーンが少し硬くなっていますね。これは水分不足のサインかもしれません」など、プロの視点から気づいたことを共有しましょう。
鏡を使って一緒に肌を確認したり、肌診断などの視覚的なアプローチも、お客様の「気づき」を促します。
(ただ、お客様が喜ぶ肌診断とガッカリする肌診断があることも知っておくと良いですね。)
質問と観察を通じて、お客様自身が「このままではいけない」「変化が必要だ」と気づくことが、次のステップへの自然な流れを作ります。
3. 商品の紹介ではなく肌改善を提案する
いよいよ提案の段階です。ここで重要なのは、「商品を売る」のではなく「お客様の肌改善への道筋を示す」という姿勢です。まず、カウンセリングと施術を通じて把握したお客様の肌状態と目標を明確にまとめます。
「〇〇さんの肌は、表面の乾燥と内部の巡りの滞りが見られます。理想の状態に近づくためには、乾燥と巡りを整え自然治癒力を高めることが大事ですね」というように、現状と目標を示します。
次に、サロンでの施術とホームケアの関係性を説明します。
「サロンでの集中ケアは月に1回程度ですが、肌の生まれ変わりは約28日周期。
日々のケアがあってこそ、施術の効果が最大化されます」と、ホームケアの必要性を伝えましょう。
そして、具体的な改善プランを提案します。
提案はわかりやすく、実践可能なものに絞り込み、確実に最初の一歩を踏み出し、尚且つそれで結果を実感できることを提案する必要があります。最後の提案があまりにもマニアックだったり、あまりにもストイックであると、お客様はやっぱりできないと思ってしまいます。
4. まとめ
いかがでしたか?
お客様に化粧品を勧めにくい。ホームケアをしていただいた方が良いことはわかっているけど、強くお勧めできない。
そんな「売る」という意識から「お客様の肌のために最適なアドバイスをする」という意識への転換をするということをまずは掴んでいただけたらと思います。
そのためには確かな知識を身につけ、お客様自身に気づきを促す質問をし、そして商品ではなく肌改善の道筋を提案する—この3つのステップを実践することで、押し売り感のない、自然な商品提案が可能になります。
大切なのは、お客様との信頼関係です。
短期的な売上よりも、お客様の肌の変化と満足を第一に考えましょう。
喜びの声や肌の変化を実感されたお客様は、リピーターになるだけでなく、新たなお客様を紹介してくださる大切な存在になります。
日々のサロンワークは簡単ではありませんが、あなたの提案で喜ぶお客様の笑顔のために、ぜひこの方法を試してみてください。お客様の肌も、あなたのサロンも、共に輝きますように。
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